— MCU Character File 06 —
VISION
ヴィジョン
額のマインド・ストーンを失えば、ヴィジョンは死ぬ。ワンダはそれを知りながら、自分の手でストーンを砕いた。
遺体はその後、2つの姿になって再び姿を見せる。
ヴィジョンの物語は、一度きれいに終わっている。2018年、ワカンダでの死をもって。3年後に公開されたドラマ『ワンダヴィジョン』は、その終わりを2つに割って見せた。
誕生から死まで、額の石ひとつに人生を左右され続けたヴィジョンは、死後の運命さえ自分では選べなかった。ワンダの悲しみと、S.W.O.R.D.の思惑。どちらも他人の意志が、ヴィジョンを"復活"させる。本人の意志が戻るのは、物語の一番最後になる。
TIMELINE
誕生から死まで 2015 → 2018
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01
ウルトロンが用意した後継体に、トニーとブルースがJARVISを移植し、ソーが雷でとどめを刺した。
暴走したAI、ウルトロンは、ヘレン・チョーの再生ゆりかごとヴィブラニウム、そしてロキの杖に収められていた宝石(マインド・ストーン)を使い、自分の意識を移すための新しい肉体を用意していた。奪い返したアベンジャーズのうち、トニー・スタークとブルース・バナーは、代わりに自分たちのAI、JARVISをその器へ移植する。
起動前の器に触れたワンダ・マキシモフは"彼は夢を見ている"と呟き、器の中に地球が滅びる幻を見て恐怖した。ソーが雷を撃ち込むと、器は目を開ける――誕生したのがヴィジョンである。起動直後のヴィジョンは、仲間からの信頼を得るため、誰も持ち上げられなかったムジョルニアを軽々と手に取ってみせた。
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02
ワンダを見ていて注意が逸れたビームが、狙っていたファルコンではなくウォーマシンに直撃した。
ソコヴィア協定を巡ってアベンジャーズが真っ二つに割れた空港戦。ヴィジョンは協定賛成派のトニー側、ワンダは反対派のキャップ側――恋愛に近い感情が芽生えつつあった2人が、まさかの敵味方に分かれていた。
狙いはファルコンだったはずだ。なのにヴィジョンの視線はワンダに引っ張られ、ビームはウォーマシンのアーク・リアクターへ直撃。操縦不能のまま地上に墜落したローディは、下半身に重い後遺症を負うことになる。想い人を気にして敵を外す――そんな失態が許される戦場ではなかった。
FINALE
2018
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03
ワンダの手で一度破壊されたストーンとヴィジョンを、サノスは時間を巻き戻して再び手に入れた。
エディンバラでコーヴァス・グレイヴとプロキシマ・ミッドナイトに襲撃され、キャップらに救出されたヴィジョンは、ワカンダでの最終決戦に合流する。サノスを止める唯一の方法は、額に埋め込まれたマインド・ストーンを破壊すること――それはヴィジョン自身の死を意味した。
ワンダ、時が来た。(原語: "Wanda, it's time.")
迷うワンダに、ヴィジョンは静かに告げる。
大丈夫だ。君に傷つけられることはない。僕はただ、君を感じている。(原語: "It's alright. You could never hurt me. I just feel you.")
ワンダはストーンを、そしてヴィジョンを破壊する。勝利は一瞬だった。タイム・ストーンを手にしていたサノスが時間を巻き戻し、まだ壊れる前のマインド・ストーンを自らの手で引き抜いた。ヴィジョンは、二度目の、そして本当の死を迎えた。遺体はのちにS.W.O.R.D.(知覚兵器観察対応局)が回収する。エンドゲームで多くの犠牲者がブリップの解除で生き返る中、直接殺害されたヴィジョンだけは戻らなかった。
ヴィジョンの物語はここで終わらない。3年後、遺体は2つの姿になって再び姿を見せる。
『ワンダヴィジョン』の劇中設定は、『エンドゲーム』の3週間後(劇中でヘイワードが"3週間経った"と明言している)。ワンダの喪失感と、S.W.O.R.D.による遺体の再利用が、それぞれ別の形でヴィジョンを"復活"させる。
ワンダの魔力(カオス・マジック)が結界の中に生み出した存在。ヘックス以外の場所には存在できない。
S.W.O.R.D.が回収した本物の遺体を再構築した機体。人格を持たない兵器としてヘックスに向かう。
TWO VISIONS
2023年(劇中)、ワンダヴィジョン
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04
ワンダが結界の中に作り出した町で、ヴィジョンは死の記憶を持たないまま暮らしていた。
深い悲しみに耐えかねたワンダは、無意識のうちにニュージャージーの町ウェストビューを丸ごと自分の理想のホームドラマへと作り変える。この結界(ヘックス)の中で"復活"したヴィジョンは、自分が死んだことも、この町が虚構であることも知らない。
この"ヘックス内のヴィジョン"が、本物の記憶や意識をどこまで宿していたのかは劇中でも明言されていない。だが少なくとも、ワンダが覚えている通りのヴィジョンとして、違和感なく振る舞い続けた。
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05
あらゆる既知の動力源を試しても、機体はぴくりとも動かなかった。鍵は、ワンダの魔力の残滓にあった。
S.W.O.R.D.の代理局長タイラー・ヘイワードは、回収した遺体を白く塗り直し、人格を持たない兵器として動かそうとしていた。既知のどんな動力源を使っても、機体はぴくりとも反応しない。
ワンダのドローンから採取したカオス・マジックの残留エネルギーを流し込むと、機体はようやく目を覚ました。目覚めた"ホワイトヴィジョン"は、命令のままヘックスへ向かう。
FINALE
2023(劇中)
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06
どちらが本物かを議論する代わりに、2人は記憶を受け渡す道を選んだ。
ヘックスの結界の上空で、ヘックス内のヴィジョンとホワイトヴィジョンが対峙した。船の板を一枚ずつ新しい板に取り替えていき、やがて元の板が一枚も残らなくなったとき、それでも同じ船と呼べるのか――ヘックス内のヴィジョンはそう問いかけた。"テセウスの船"と呼ばれる、古い思考実験だ。
朽ちることこそが記憶だ。摩耗こそが記憶だ。(原語: "Perhaps, the rot is the memories. The wear and tear are the voyages.")
ホワイトヴィジョンが答える。
私は記憶を保持していない。(原語: "I have not retained memories.")
ヘックス内のヴィジョンは、こう返した。
だが、データはある。(原語: "But you do have the data.")
直後、ヘックス内のヴィジョンが持つ記憶のデータが、ホワイトヴィジョンへ転送された。ワンダが結界を解くと、ヘックス内のヴィジョンは他のヘックスの創造物とともに消える。記憶を受け取ったホワイトヴィジョンだけが、天窓を破って空へ飛び去った。
私はヴィジョンだ。(原語: "I am Vision.")
WHAT'S NEXT
2026年10月配信予定、Vision Quest
天窓を破って飛び去ったホワイトヴィジョンの行方は、2026年8月時点でまだ描かれていない。次の舞台は、単独ドラマ『Vision Quest』とされる。『ワンダヴィジョン』『アガサ・オール・アロング』に続く三部作の完結編で、ポール・ベタニーが主演、ジェームズ・スペイダーが『エイジ・オブ・ウルトロン』のウルトロン役で復帰するという情報もある。
本作はまだ配信前で、公式シノプシス以上の詳細は確定情報として扱わない。アベンジャーズ・ドゥームズデイへの出演も、2026年8月時点では確認されていない。